CONTENTS
学園祭での大騒動を引きずったまま、アオイ達は日常生活に戻るものの……
ユーリの小遣い稼ぎ活動が、とんでもない事態に発展していく……!
結局ユーリが関わると、ただの小遣い稼ぎであっても、世界滅亡の危機にまで発展してしまったりするのだから始末に負えず……
だというのにアオイの記憶と能力はいまだ戻らずで、徐々に追い詰められていき──打開策はどこにあるのか!?
いよいよ完結となる第11巻! ぜひ最終巻もお楽しみください!
「『あ……悪い……』ってそれだけ!? 乙女の唇を奪っておいて!」
ふと我に返り、今になって、ふつふつと怒りが込み上げてきました……!
「だいたいわたしは、フローランスさんの指示に従っていただけなのに、なんでこんな目に遭わなくちゃならないのですか!」
そもそもわたしは、フローランスさんと学園祭を見て回っていただけでした。フローランスさんは美少女ですし、それだけなら甘美なひとときを過ごせそうなものなのですが、実際は違います……
何しろフローランスさんを始め、異世界の皆さんは
つまりフローランスさんは、蒼生さんを尾行したかったわけです。ですが
わたしとしても、異世界での動画撮影ではフローランスさんちに何かと助けられていますし、だからやむをえ──いえ快く同行を引き受けた、まではよかったのですが。
「それがどうして、蒼生さんと……そ、その……アレなことに……!?」
なんやかんやとあったあと、ソフィーアたんが皆さんを焚きつけて、鬼ごっこをして蒼生さんを捕まえた人と……その……アレが出来る、などという謎勝負が開催されます。
もちろん、そんな勝負には興味もなかったわたしですが、例によってフローランスさんに駆り出されて、バカバカしい勝負であってもわたしは優秀ですから、蒼生さんを捕まえることに成功して──
──と、そこまではよかったのですが。
「な、なんだか……思い出したら顔が熱くなってきましたね……熱でも出てきたかな……?」
そうしてフローランスさんが勝利した結果は……
融通が利かない勝利条件のせいで、わたしが勝ったことになってしまい……
普通なら、そんなの辞退か無視かをすればいいのですが、そういうわけにもいかないのです。契約魔法などというトンデモ能力で、事前の取り決めは絶対に履行されるとかで。
だからわたしは、なんと手足の自由を奪われ、勝手に動く体に為す術もなく、蒼生さんと……蒼生さんと……!?
「わたし、初めてだったのに……! それが自分の意志と関係なく無理やりとか!?」
だというのに蒼生さんときたら……致してしまったあと、わたしに何を言ったのかといえば!
「『あ……悪い……』ですよ!? なんですかそれ!」
乙女の初体験を奪っておいてあの言いよう!
しかも傍目から見たら、わたしから迫っているように見えてたらしいのですけども!?
だからもちろん、その後はてんやわんやですよ!
会場となった校庭の野外ホールは大混乱。観衆は大興奮だわ、異世界の皆さんは大激怒だわで。
わたし、なんにも悪いことしていないのに!
わたしと蒼生さんとでアレしたなら、他の人達ともアレすべき、などという意味不明な理屈を打ち立てて、他の面々は再び鬼ごっこを始めてしまう始末。
もはや付き合いきれないわたしは、興奮して周りが見えなくなったフローランスさんの目を盗んで、ようやく帰途についた次第なのです。
その帰宅中、なんでか顔が熱くてふわふわした感じだったのですが……最近は寒くなってきたから風邪ですね、うん。
風邪に違いありません……!
もしかしたら蒼生さんに風邪を移されたのかもしれません。
だってわたしは蒼生さんと、蒼生さんと………………!?
「あああ! やっぱり風邪ですよ!? 明らかに熱が出てきました!!」
まったくなんて迷惑な!?
今夜も動画編集するつもりだったのですから、風邪なんて引いている場合ではないというのに!
「ですが……体調不良を押してまで作業するのもなんですしね……」
動画配信者は体が資本です。何しろ、現場視察から撮影に編集に投稿にとわたし一人でやってますから、わたしが倒れてしまってはすべてがストップしてしまいます。
無理がたたって後々まで尾を引くようでは目も当てられません。
「仕方がない……今日は大人しく寝て体調を整えましょう……と、その前に」
最近は学園祭の準備に忙しくて、再生数とか収益とかの確認が出来てませんでしたから、今日はその確認だけして寝るとしましょう。
「まったく……何もかもが蒼生さんのせいですよ……どうしてわたしが、蒼生さんのせいで戸惑わなくちゃならないんですか……しかもあんなことまでしておいて、ぽかぁんとした顔で『悪い』だけって。せめて誠意を持って謝るとか、顔を赤らめるとか、
パソコンを起動して、ユイチューブの管理画面にアクセスしているうちに、また怒りがぶり返してきましたが、うなぎ登りの収益を見れば心も穏やかになるはず。
ふふふ……今月の収益が入金されたら、最近見つけたあのお洋服を買っちゃいましょう! 今日の不遇を我慢した自分へのご褒美として!
「さぁて……今月はいくら儲かってるかな〜?」
そしてわたしは、収益表示のページにアクセスして──
──目を見開きました。
「あ、あれ……!?」
驚きのあまり、ページを何度もリロードしてみましたが……その表示は変わりません……!
「しゅ、収益が………………下がってる!?」
学園祭も無事終わり──
となると当然、期末試験の勉強期間になった。
その期間中は、今回もオレんちに集まって試験勉強を行った。以前と違う点としては、ソフィーアが嫌な顔一つせずに参加したことだろう。どういう心境の変化があったかは知らんけど。
ソフィーアには、たっぷりと文句を言ってやりたいところだが、それを言い始めると学園祭での出来事をぶり返してしまうだろうし、そうなると、またもや面倒なことになりそうなので、文句は胸の内にしまっておくことにした。
異世界組の面子も似たような考えらしく、ソフィーアへのお咎めは特になかった。そもそもオレに取っては、焚きつけたのはソフィーアだが、それに乗った連中も同罪だしな。
それとは別に気になる事としては……
結莉が気ままに行動するのは今に始まったことじゃないし、オレ自身も、学園祭の後はなぁんとなく顔を合わせづらい気がしなくもないわけで……
だからまぁ結莉がいなくても別に構わないというかなんというか……
けどここ最近の結莉の行動が妙であることは確かだ。そういや、フローランスと何かやっているようだけど、フローランスに聞いても知らぬ存ぜぬの一点張りだし。口外しない約束を結莉としているようで、その辺の口は堅いらしい。
でも結莉が何か企んでいたとしてもそこまで大事にはならないか? まさか犯罪行為をしているはずないし、そもそもアイツは大口叩く割に小心者だから、大それたことなんて出来るわけがない。
ということでオレは結莉のことは放っておいて──学園祭の一件があったから避けていたわけではなく、決してそんなはずはなく、結莉はクラスも違うから、放課後の勉強会にアイツが不参加なら必然的に顔を合わせる回数も減っただけの話で。
そうこうしている内に期末試験も終わり、放課後に成績上位者が廊下の掲示板に張り出されたので、オレたちは順位表を見にやってきていた。
「さすがですわねアオイ様! 今回も学年一位ですわよ!」
自分事のように喜んでいるフローランスに、大した喜びも感じずオレは答えた。
「ああ……そうだな」
「どうかされましたか? せっかくの一位ですのに浮かない顔をして」
「いや別に、浮かない顔をしているつもりはなかったんだが……」
「ですが、少なくとも喜んではいないご様子。あ、学年トップは慣れっこということですか?」
「いや、そういうことを考えていたわけでは……」
「では何か気掛かりなことでも?」
フローランスは首を傾げながらオレを見てくる。派手な巻き毛がしゃらんと音を鳴らして揺れた──気がした。
そんなオレに、ソフィーアが声を掛けてきた。
「気になっているのは結莉のことだろ?」
内心を言い当てられてオレは……ちょっとだけドキリとしながら、そんな心境は出来るだけ顔には出さず頷いた。
「そうだな……気になっているっていうか、ちょっと驚いたというか……」
そんなオレの曖昧な台詞に、マナが聞いてくる。
「どうして、ここでユーリの話が出てくるの?」
これまでの状況を知らない異世界組なら気づかないのも無理はないから、オレは説明した。
「いや……結莉が成績上位者じゃないなんて初めてのことでな」
五〇位までの成績順位表を見れば、そこに結莉の名前は載っていない。オレは、そのことにいささか驚いていたわけだ。
オレの答えに、マナが不思議そうに聞いてくる。
「ユーリって、ずっと上位者だったの?」
「ああ、そうだよ。中間試験でもそうだったろ」
「言われてみればそうだったけど……なんというか……」
なぜ不思議そうにしているのか分からないオレに、ミリアムが説明してくれた。
「
「ああ……そういや、そんなこと言ってたっけか」
なぜか、転入試験に落ちている結莉のほうがしっくりくる気がするけど、小学校から結莉の成績を見続けてきたオレとしては、結莉が上位に入らないなんて初めての経験なのだ。
特にアイツは、何かとオレと張り合っていたからなぁ。面倒ではあったけど、その結果にいい成績を残せるならまぁいいかと思っていたんだが……
「アイツ、バイトにかまけすぎて、学業を疎かにしているんじゃないだろうな」
結莉の事だから大いにありうるな。いったいなんのバイトをしているのかは知らないが、あまり羽目を外しすぎるようなら注意しておいたほうがいいか?
などと考えていたらエレシュに声を掛けられる。
「アオイさん、あちらにユーリさんが」
エレシュが指差す方に視線を送ると、廊下をとぼとぼと歩いて行く結莉の姿があった。こちらに向かっているわけではなさそうだ。
前回までは、必ず順位表を見に来ては、オレに負けて地団駄を踏んでいたというのに、いったいどんな心境の変化なんだ?
さすがに心配になってきて、オレは結莉に声を掛けた。
「おーい結莉。ちょっと待てよ」
オレたちは、小走りで結莉に追いつくと、なんともけだるそうな結莉が顔を向けてきた。
「なんですか蒼生さん……わたし、すぐに帰ってバイトしないといけないんですが」
「いやお前、だいぶ成績を落としたみたいじゃんか。どうしたんだよ」
「成績が落ちたといっても、上位に入らなかっただけでしょう? 平均点は余裕でクリアしてますよ」
「そりゃそうだろうけど……来年は受験だってあるのに」
「大丈夫です。一時的なものですから」
「一時的って言ってもだな……それにお前、なんかずいぶんと疲れてないか?」
「何かと忙しい身なのでね……ちょっと寝不足なだけです」
「忙しいって……そんなにバイト入れてるのか? いったいなんのバイトをしてんだよ?」
「蒼生さんには関係ないでしょ……」
「なんだよその言い草。心配してるってのに」
「余計なお世話ですよ……じゃ、わたしはもう行くので」
そういって結莉はオレたちに背を向ける。
確かに上位者に入らなかっただけで、結莉なら赤点や落第の心配はないだろうけれども……
これで赤点でも取っていたなら、それを理由に問い詰めることも出来そうだが、そういうわけでもないからどうにもならないし。
だからオレは、結莉の背中に向かって、当たり障りのないことを言うしかなかった。
「何か問題があるなら、オレたちに相談しろよ?」
すると結莉が振り返り──なぜか引きつった顔をこちらに向けてくる。
「ど、どうしたんですか蒼生さん……熱でもあるんですか?」
「は? 健康そのものだが」
質問の意図がわからずオレが首を傾げると、結莉は複雑な表情で言ってきた。
「蒼生さんがわたしの心配をするだなんて……気持ち悪いです……」
「ヲイ……! お前はオレをどんな目で見てるんだよ!?」
「こんな目ですが」
結莉は、あからさまなジト目をオレに向けてくる。
「ほぅ? お前がオレをどんなふうに見ていたのか、よくよく分かったよ」
「それはよかったです。これに懲りたら普段の行いを正すことですね」
「お前な、人がせっかく心配しているってのに……!」
「別に心配を掛けるようなことはしてませんから。成績だってすぐに戻しますのでお気遣いなく!」
「ああそうかよ! じゃあ、お前が泣き付いてきたってもう知らないからな!」
「泣き付いたりなんてしませんからご心配なく!」
結莉はそんな台詞を残して、その場を後にする。
オレがいささか腹を立てていると、ティファが頬を抑えながら言ってきた。
「ユーリちゃん、どうしたのかしら……あんなにイライラして」
「ユーリが不機嫌なのはいつものことだろ?」
「そんなことないわよ? いつもは、不機嫌そうにしていても内心では喜んでいたりするし」
「そりゃどんなツンデレだよ……?」
「でも今のユーリちゃんは、不機嫌そうというか……何か焦っている気がするわ」
「焦ってる……?」
成績が落ちたから焦るというのなら分からないでもないが、少なくとも先ほどの会話では、成績を気にしているふうでもなさそうだったし。
「成績でないとするなら、バイト先で何かあったのか……?」
バイト先でトラブって成績を落としていたら本当にまずくないか? だがあの調子の結莉に何を聞いても絶対に答えないだろうし……
「いずれにしても、しばらくは様子を見るしかないか……」
この判断を、オレはのちのち大いに後悔することになるのだが。
今の時点では、結莉をとっちめてでも口を割らせようとまでは思えないのだった……
「な、なんでいきなり、こんなことに!?」
なぜなら……
なぜなら……!
今日になって、動画の再生数が一気に減ったからなのです!
しかも今日の再生数は、一桁ですよ一桁!?
いきなりおかしいでしょ!?
つい半月ほど前までは、デイリーで数十万回は再生されていたんですよ!?
それが今日いきなり一桁!
そんなバカな!?
「こ、このままでは……全てを失ってしまうのですが!?」
欲しいあのバッグも! 春物のコートやスカートやアクセも!
いえ、そういった細々したものはこれまでの収益で買えたとしても、春休みとかに南の島へバカンスなんて計画してたのに! しかも
そして何よりも、そういった悠々自適な将来の生活が!
安定した不労所得が!
安心安全の老後が!!
そのすべてを失ってしまうのですが!?
「いやいや待て待て……ちょっと待つのですョ……いくら何でも、再生数がいきなり一桁とかおかしすぎませんか……?」
あまりの出来事にちょっと慌てたわたしですが、異常現象すぎて逆に冷静になってきましたよ……さすがはわたし……!
そもそもの始まりは、学園祭終了後の夜でした。
あの日から、毎日の収益が減少に転じたのです。収益が減少するということは、つまりは再生数も減ったというわけで。
ですがそのときは偶然だと判断しました。本来、再生数や収益は、毎日浮き沈みがあるという話ですし。わたしの動画が凄すぎて、これまでは一日たりとも減少に転じることがなかったのですが、むしろそのほうが異常現象だったと思ったのです。
しかし……!
その後も、再生数も収益もじわじわと減り続けていました。
急下降こそしないものの、管理画面に用意されている各種グラフを見ると、少しずつではありますが右肩下がりになっていたのです……!
もちろんわたしも、指をくわえてグラフを見ているだけではありません。視聴者に飽きられているのかと思って、あの手この手で動画編集を変えて、見栄えを良くしたり、演出を変えたりしていました。
だから期末試験の勉強どころではなくなって、成績を落としてはしまいましたが……学校の試験なんかより、自分のビジネスのほうがよっぽど大切ですから、それはやむを得ません。
それに優秀なわたしに掛かれば、再生数さえ戻れば、成績だってすぐ戻せるのですから。
ですが、そんな努力も空しく再生数はじわりじわりと減り続けて……
今日見てみたら、再生数一桁。
一桁ですがな一桁。
「ユイチューバーがいくら不安定な仕事だと言われてるとしても、いきなりこんな減少する、普通……?」
最初は
そもそもわたしは規約違反なんてしていませんし、それでもアカバンになるとしたら再生数がゼロになるはずですし……
「やっぱり、視聴者が動画に飽きたということ……?」
それ以外に考えられないのですが、しかし……
これまで何百万・何千万回と再生されていたのですよ? 少なく見積もっても、数百万人は動画を見ていたわけで。
それが一夜にして、一斉に、まるで示し合わせたかのように飽きてしまうなんて、そんなのあり得ますかね……!?
でも仮に動画が飽きられているとして、であるならば、わたしは一体どうすればいいのか……もっとインパクトのある動画をアップするとか?
確かに、異世界とはいえ、その街並みは海外のどこかの街という印象はあります。実際には、異世界などという地球外のとてつもない風景を見ているのですが、それを知らなければ凄さは伝わりません。
異世界の凄さを明確に伝えるとしたら、街の外に出るしかないのですが……
異世界には、いま以上にインパクトのある絵はあります。例えば街の外には魔物が
ですがその戦闘があまりに過激だと、暴力的なコンテンツと見なされてそれこそアカバンですし、下手をしたら動物愛護団体とかから苦情殺到するかもですし。
そもそも、異世界のそんな危険な場所に行けるはずもありません。フローランスさんにお願いして、あちらで兵士みたいな人に同行してもらったとしても、危険な行為に違いありませんし……
もし今以上に動画をどうにか出来ないのであれば、動画以外で対策を練るしか有りません。その最たる例としては、他配信者のコラボになるわけですが……
今後も再生数が一桁台のままだとしたら、今さらコラボを受けてくれる配信者なんているはずもなく……
「うう……こんなことなら、もっと積極的にコラボを受けておけばよかったですョ……」
何しろわたしは、顔出し身バレするのが嫌で、コラボはすべて断ってきましたから……有名ユイチューバーからも申し出があったというのに。
今までコラボを受けていたなら、このような異常現象に対して、他のユイチューバーに相談することだって出来たかもしれませんが……もはや後の祭りです。
「相談……相談相手が欲しいですョ……」
もうこうなったら運営に相談してみますかね……?
だって、再生数がいきなり一桁だとかおかしいでしょ……
もしかしたら、何かしらのシステムエラーで、再生数が正しくカウントされていないだけかもしれませんし……まぁそんな致命的なエラーだったら、運営サイトや管理画面に障害情報が出るはずですが、もちろんそんな情報は出ていません。
だとしたら特定ユイチューバーだけの障害とか? そうなると、個別メールで不具合の通知が来ている可能性もあるでしょうか……?
ということでわたしはメーラーを開いてみます。
メールチェックは今朝もしているので、大した期待はしていなかったのですが。
なんと、わたしの予想通り、運営からのメールが入っているじゃないですか……!
「や、やっぱり、何かの障害だったのですね!? 驚かせないでくださいよまったくもう!」
わたしは、ちょっと安堵しながらも運営からのメールを開きます。
「えーっと、なになに……?」
ですがメール文面は障害通知ではありません。
まったく予期せぬメールに、わたしは眉をひそめるしかありませんでした。
「わたしと……面談したい……?」
(Kindle本に続く)
Copyright(C) Naoya Sasaki. All rights reserved.