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だけど美 第11巻 あとがき

ゲストさんと後日談的な

 この度は、本シリーズを最後までお読み頂き、誠にありがとうございました! 作者の佐々木直也です(^^)

 全11巻のボリュームとなりました本シリーズも、ついに完結です!

 作者的には、初めてのシリーズものの執筆だったので、エンディングを迎えられただけでも感無量ではありますが、皆さまはいかがでしたでしょうか?

 お楽しみ頂けたなら、ほんっと作者冥利につきますね(^^)

 

 さて最終巻のあとがきということで、特別ゲストをお呼び致しました! 第一巻に続いてのユーリさんです! ユーリさん、どうぞこちらへ!

 ……。

 ………………。

 …………………………。

 あ、あれ……?

 もしかして遅刻……?

 え……? 来てはいる? じゃあどこに?

 って、あ! 舞台袖でいじけてるじゃないですか!

 ちょ、ちょっとユーリさん! めでたい完結あとがきで何してるんですか!?

「はぁ………………わたしの……わたしのお金が……」

 まだそれ引きずってるんですか!?

「当たり前でしょ! 2000万円ですよにせんまんえん!! それが一夜にして無くなったわたしの気分が分かりますか!?」

 投資とかが大暴落した気分ですかね?

「まさにその通りですよ! なのにあとがきでも働かなくちゃいけないとか、どういうこと!?」

 どういうことも何も、ぼくはあとがきが苦手だから、キャラとの対話型にしようと思っただけなんですが……

「ならギャラ払ってくださいよギャラを!」

 う〜ん……自分のキャラにギャラを支払うとか意味不明ですが……じゃあ2000円でどうです?

「小遣いか!? 『万』が抜けてますよ『万』が!」

 分かりました分かりました……ギャラについてはあとで話し合うとして、今はあとがきを進めましょうよ……めでたい席なのに、なんでギャラの話になるんですか。

「あなたが、わたしをいぢめるようなシナリオにしたからでしょ!?」

 だってユーリさんって、いぢめ甲斐があったんですもの。

「なにそれ!?」

 とりあえずユーリさんをいぢめておけばシナリオが進んだのですよ、不思議なことに。なのでユーリさんは大変ありがたい存在でした(笑)

「(笑)じゃないですよ!? わたしはありがたくもなんともないんですが!」

 あと予想外だったのはアリーチェさんでしたね。

「わたしの抗議スルー! なんのための対談型なの!?」

 実は、冥界編の初期構想を作っている段階では、アリーチェさんって、ただの脇役で、その役目は司会進行みたいな感じだったんですよ。

 でもいざ執筆してみたら、エレシュさんにベタ惚れとなりましてね。さらにその恋をこじらせすぎて、世界転覆まで企て始めたのです。

 それで突発的にメインキャラの一人となって、だとしたら作画が必要だということでne-on先生にお願いしたら、忙しい最中だというのに快く引き受けて頂き、美麗なイラストが出来上がったりもしました。その節は本当にありがとうございました!

「っていうか……あなた、そんな行き当たりバッタリで書いてたのですか……!?」

 いやまぁ……毎巻構想は作ってるんですが、書き始めると、その構想からズレていくことが多いんですよね。

「それを行き当たりバッタリというのですよ!」

 だから行き詰まったときはユーリさん頼みなのです。

「わたしが苦労したのは、やっぱりあなたのせいじゃないですか!」

 そりゃあ物語ですから、色々と試練で苦労もしますよ。

「ここ10年くらいのトレンドは、主人公が余裕綽々で試練を乗り越えることなんじゃないの!?」

 うん。だからアオイさんって、意外と苦労してないんですよ。あたふたはするけれど、結局最後はチートで解決って感じだし、確かそんなに痛い思いもしてないし、失ったものもないし。

「最後は神サマになってハーレムエンドですもんね!」

 そうそう。それに比べて、ユーリさんって結構大変な思いをしてるな、って。

 ユグドラシルには欺し討ちに遭うわ、なんの能力もないのに異世界で危険な冒険するわ、そのあげく一度死んでるわ、最終的にお金を失うわ(笑)

「全部あなたのせいですよね!?」

 まぁそうとも言います。

「何をしれっと開き直ってるんですか!?」

 だからそのお詫びに、このあと番外編なんて書いて、ユーリさんの活躍を──

「あーーー! そうでした番外編! 第一巻の番外編で、わたしが大活躍するって話でしたのに、ぜんぜん活躍してなかったじゃないですか!!」

 そうでしたっけ?

「そうでしたよ! わたし、逃げ回ってるだけでバカみたいじゃないですか!」

 そりゃあ、第一巻のシナリオに準拠した番外編ですからねぇ。あ、でも、冥界に帰還する能力だけで、あそこまで敵と渡り合ったのは活躍と言えるのでは?

「言えるわけがない! とにかく番外編なんて二度とごめんですからね!? 絶対出演しませんよ!」

 むぅ……そうですか。

 じゃあやめときます。ユーリさんの番外編って意外と人気なかったし。

「一言が余計すぎる!」

 ところでユーリさんは、印象的な思い出なんかはありますか?

「いや印象的というか……ヒドい目にあったとしか言いようがないんですが……」

 じゃあ、いちばん印象的なヒドい目は?

「なんですかその回想は! こーゆーときって良いことを振り返るのでは!?」

 だって、ヒドい目しかないっていうから。だからいちばんのヒドい目をどうぞ!

「まぁいいですケド……そうですね、冥界での決戦も怖かったけど……でもやっぱり、直近で2000万円を失ったことがいちばんのヒドい目ですよね。天国から地獄へ突き落とされた気分ですよ、とほほ……」

 なるほど。いちど持ち上げられたからこそ落胆が凄まじいということですね。

「だから全部あなたのせいなんですけどね!?」

 まぁまぁ。でも転生後の『結莉』さんって能力は優秀なんだから、これから挽回すればいいじゃないですか。それこそ起業でもして。

「まぁ……プロダクションとかも考えてましたけど、でも今となっては面倒くさそうですねぇ……」

 宝の持ち腐れとは、まさにこのことですね。

「放っておいてくださいョ!」

 はいはい、放っておきますからあとはご自由に生きてくださいな。

 ということで、思い出話や裏話を続けたら本1冊分になりそうなので、そろそろ締めましょうかね。

 あ、その前にちょっと宣伝させてください!

「あなた、ほんと宣伝が好きですよね……」

 いいじゃないですか。何事も周知しないことには始まらないんですから。

 

 ということで宣伝です!

 最近は、Kindle以外でも小説を掲載しておりまして、いちばん稼働しているのは小説投稿サイト『カクヨム』になっております。

 そのカクヨムでは『平民のオレ、孤高のぼっち王女に目を掛けられるも、クーデレ過ぎて困ってる!』という小説を掲載中です。2024年4月現在は無料掲載しておりますので、ぜひそちらもお読み頂ければ幸いです(^^) ※月日が経って有料化してたらごめんなさい!

『平民のオレ、孤高のぼっち王女に目を掛けられるも、クーデレ過ぎて困ってる!』

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 と、いふことで。

 名残惜しくはありますが……ユーリさん、最後に一言どうぞ!

「そうですねぇ……まぁなんやかんやとありましたが、アオイさんはわたしが付いていないとダメダメですし──」

 え? ユーリさんってそういう認識だったの……?

「なんですか!? 事実そうでしょ!」

 そ、そぉかな……?

「そうなんです! だからわたしは、面倒でもシェアハウスに合流してあげたんですからね!?」

 そうだったんですか……まぁこの場にアオイさんはいませんから、とりあえず話を進めてくださいな。

「遮ったのはあなただし! しかもその含みのある言い方がとても気に障るのですが!?」

 気にしないでください。とくに深い意味はなくて、浅い意味しかありません。

「どゆこと!?」

 はいはい、いいから締めの続きをどうぞ。

「まったく……とにもかくにも、超優秀な女子として、文字通り生まれ変わったわたしは、今後もアオイさんが持ち込むであろうやっかい毎を解決すべく、やむを得ないので一緒にいてやりますよ。そして皆さんは、いずれ有名になったわたしの名前を聞くことになるでしょうけれども、そのときはメッセージや何やらを頂ければ、ちゃんと返信しますからね!」

「そ、そぉかなぁ……?」

「だからなんなのですかさっきから!?」

 いやぁ、人の認識って、人それぞれで面白いなと……

「人それぞれじゃなくて厳然たる事実なんですが!?」

 はいはい、そういうことにしておきましょう。

 ということでゲストのユーリさんでした! ぱちぱちぱちーーー

「そういうことにしておくってどういう意味──むぎゅっ!」

 (係員に押さえ込まれて退場するユーリ)

 

 それでは、長らくお付き合い頂いた『転生したらチートだけど美少女に性転換ですョ(ToT)』はこれにて完結です!

 皆さま、最後の最後までお読み頂き、ほんとの本当にありがとうございました!

 そして、また次回作でお会い致しましょう!!

 ではでは〜♪

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